未経験からエンジニアに転職したいけど、やる気が出なくてプログラミング学習がなかなか進まないという経験はないでしょうか?

将来フリーランスエンジニアになって高収入を得たい、自由な働き方を追求したいなどの理由でエンジニアを志す人も多いかと思います。

ですが、我流で学習を進めても成果や成長の実感も湧かず、やる気が出なくて挫折しそうになることもありますよね。

この記事では、

  • プログラミング学習のやる気が出なくて困っている
  • なんとかやる気を奮い立たせて、プログラミング学習を進めたい
  • 自分に合ったプログラミング学習のやり方を知りたい
  • 短期間に集中してプログラミングを学習する方法を知りたい

というエンジニア転職希望者向けに、どうすればプログラミング学習のやる気を上げることができるのか、短期間に成果を出すにはどうすればよいのかについて解説していきます。

この記事の目次

プログラミング学習のやる気が出ない理由

人間が何かに対してやる気を出すには、それをすることによって自分が満足できる十分な成果を得られることと、それを自分が可能であることが期待できなければなりません。

そして、やる気を持続させて実際に行動を続ける状態を、その目的を実現するまで維持していく必要があります。

労力の割に成果が小さければやる気は出ませんし、例え成果が大きくても自分の能力では実現できないと感じてしまったら、やる気はまったく起こりません。

言い換えれば、プログラミング学習を行った結果として、将来的にフリーランスエンジニアになって高収入を得ることや自由な働き方を実現することなどが十分に期待でき、自分にもそれができると信じ続ける必要があるのです。

ですが、実際にはそのような高収入を得ることや、自由な働き方に懐疑的な意見もネット上には散見されます。

そのような雑念をすべて取り払ったとしても、実際にプログラミング学習を続けていくには様々な困難が待ち受けています。

例えば、専門書などによる難解な技術の学習、必要な情報収集とその選別、エラーなどの問題解決、学習計画の策定や遂行、モチベーションの維持などです。

学習時間を確保するために、趣味の時間を削ったり、場合によっては睡眠時間を削ることもあるでしょう。

そうまでしても、プログラミング学習に対して給料は発生せず、逆に費用が掛かることがほとんどであり、プログラミングの技術は一朝一夕に身につくものではありませんので、成果がない状態で一定期間学習を継続しなければなりません。

また、日常生活にも、プログラミング学習を阻害する要素が潜んでいます。例えば、SNS、ゲーム、テレビ、Youtubeなどの動画サイトなどです。

息抜きのつもりでこれらを利用していたら、あっという間に時間が過ぎ去って呆然としてしまった経験もあるのではないでしょうか?

短期的な成果はほとんどなく、失敗体験ばかりを繰り返してしまえば、そのうちプログラミング学習のやる気が出なくなり、最終的に挫折してしまうのは当然といえます。

やる気と人間の脳の関係とは?

では、このようなことを避けてプログラミング学習を継続して、フリーランスエンジニアになるなどの目標を実現するにはどうすればよいのでしょうか?

それにはまず、やる気と人間の脳の関係について理解する必要があります。というのも、やる気というのは外部からの情報を元に脳が作り出している心の働きだからです。

我々が何らかの行動を起こすと、その行動から受ける情報や刺激に応じて、中脳ドーパミン細胞から線条体という部位に、ドーパミンが信号として出力されます。

ドーパミンは、中枢神経系に存在する、運動機能調節、快や不快の感情、意欲、学習などに関わる神経伝達物質です。

ドーパミン信号を受け取る線条体には「側坐核」と呼ばれる快楽や報酬、恐怖や嫌悪に関係する部位があり、報酬(満足感)が得られたらその行動を学習して何度も同じ行動を繰り返そうとし、報酬が得られなかったら他の行動を選択するなどの強化学習や意思決定が行われます。

側坐核から別の信号を受け取る「腹側淡蒼球」という器官も存在しますが、これは得られる報酬を予測して、やる気を制御する機能に関わっていると考えられています。

実際の脳の仕組みはもっと複雑でまだ解明されていないことが多いのですが、このように行動が快不快の感情と結びづけられ、その結果として我々のやる気がコントロールされているのです。

そのため、プログラミング学習のやる気を出すには、プログラミング学習という行動と快の感情を結び付ける必要があります。

また、それらのメカニズムが機能するように、ドーパミンの分泌が妨げられることがないようにしなければなりません。

プログラミング学習のやる気を上げる方法とは?

食生活を改善してドーパミンの分泌を促す

前述の通り、やる気はドーパミンと密接に関わっています。

ですので、偏った食生活を続けていると、ドーパミンの原料となる栄養素の摂取が十分行われず、ドーパミンが少なくなって、やる気が出ないということになりかねません。

ドーパミンは、チロシンという物質から別の物質を経て、生成されます。

アミノ酸の一種であるチロシンは他の必須アミノ酸から体内合成できるのですが、チロシンを十分摂取することによってドーパミンの合成が促されて分泌されやすくなります。

チロシンを含む食品としては、大豆食品(豆腐、納豆、枝豆、おから、きな粉など)、タケノコ、チーズ、鶏肉、魚介類、乳製品があります。

タケノコの水煮やチーズ、長く発酵した納豆の表面などに現れる、ジャリジャリとした食感の白い物質がチロシンです。

サプリとしても販売されていますが、タンパク質を合成するにはビタミンB6、葉酸などの水溶性ビタミンや必須アミノ酸も同時に摂取する必要があるため、できるだけ食品の中から摂取する方が良いでしょう。

植物性タンパク質は必須アミノ酸が不足していてタンパク質の合成がされにくいので、動物性タンパク質と合わせて摂取するのが好ましいのですが、特に大豆食品は価格も安く、うつ防止も期待できるセロトニンの合成に必要な必須アミノ酸であるトリプトファンも含まれているのでオススメです。

参考記事:ITエンジニアがうつ病になりやすい理由【うつ病を予防するには?】

好きな音楽を聞く

好きな音楽を聴いている時に味わう強烈な喜びと興奮が、ドーパミンの分泌を促進させたという研究結果もあります。

一方、気分が盛り上がらない音楽の場合は、そのようなドーパミンの分泌は活性されなかったとのことです。

ですので、プログラミング学習の際に好きな音楽を聴くことで、ドーパミンの分泌を増やしてやる気を上げることができ、それを繰り返すことによって強化学習が行われ、プログラミング学習と快の感情も結びつけることができます。

音楽であればプログラミング学習しながらでも聴くことができますので、特に気分が乗らない最初のうちは好きな音楽を聞きながら学習を始め、気分が乗ってきたら聴くのを止めるか、今度は集中力を高める別の曲を聴くなどすれば、スムーズに学習を開始できて集中しやすくなります。

ただ、音楽を聴いて満足して終わりとならないように同時にプログラミング学習もしっかり行うようにするのと、歌ありの場合は歌詞のフレーズが学習の妨げになることもありますので、歌のない曲を聴くか、歌ありの音楽はやる気を出すまでの最初のうちだけにするなど工夫する必要があります。

とにかくやり始める

やる気が出なくてもとりあえず作業を始めてみることで、次第にやる気が出てきたという経験はないでしょうか?

これは「作業興奮」と呼ばれることが多い現象で、行動により側坐核や線条体が刺激されてやる気が湧くなどと説明されています。

つまり、やる気が出てから行動に移るのではなく、先に行動することによってやる気を上げていく方法です。

これの利点は、作業前のやる気について考えなくてよいのと、時間を浪費せずに済むことです。

ただ、実際に作業を開始するやる気がでなくて困っているという人が大半だと思います。

その場合は、とりあえず

  • 5分だけ学習を進めてみる
  • 1ページだけ学習を進めてみる
  • 1課題だけ取り組んでみる

など、作業を分割してプログラミング学習を開始してみるのが良いでしょう。

このように、失敗するのが難しいレベルまでハードルを下げることで、うまく学習を進められないという失敗体験を少なくでき、小さいながらも達成体験を積むことができます。

また、作業をしているうちにやる気も出てきますので、実際にはそれ以上の学習を進められることも少なくありません。

5分や1ページだけ学習を進めてみて、それでもやる気がでなければ、そこで止めても構いません。そしてまた、ほんの少し学習を進めます。これを繰り返すことによって、プログラミング学習を進めていくのです。

気をつけなければならないのは、この作業興奮は他の作業に関しても生じるということです。つまり、SNSやゲーム、テレビやYoutubeなどの動画サイト視聴などにも同様の現象が起こります。

そのため、これらをほんの息抜きに始めただけで、場合によっては数時間も時間を浪費することもあり得ますので、注意しましょう。

報酬を設定する

プログラミング学習に対する報酬を用意することによって、やる気を引き上げるという方法もあります。

前述したとおり、いくら最終的に大きな成果が得られるとしても、それまでに何の報酬も得られなければ、次第にやる気が低下していき、いずれ挫折してしまいます。

ですので、プログラミング学習の途中でも報酬を得られるようにして、やる気を継続させる必要があります。

例えば、

  • 5ページの学習が完了したら休憩する
  • 1日の課題が完了したらゲームをする
  • 書籍一冊の学習が完了すれば遊びに行く
  • Progateの全レッスンが完了したら寿司を食べに行く
  • プログラミングスクールのカリキュラムがすべて完了したら欲しいゲームを購入する

などの方法があります。自分が満足できさえすれば、どのような報酬を設定しても構いません。

やる気を継続させるには、報酬の大小よりも報酬を受け取る回数の方が重要です。報酬を得る回数が多ければ、強化学習によってその行動と快の感情との結びつく頻度が増え、やる気が維持されます。どんなに報酬が大きくても、それを受け取る前に挫折してしまっては意味がありません。

ここで注意しなければならないことは、すでにやりがいを感じている行動に対して外的報酬が与えられると、かえってやりがいが損なわれてしまうことがあるということです。

これは、アンダーマイニング効果と呼ばれ、もともと内発的動機づけによって行われる行動に対して、外発的な動機づけを行うと内発的動機づけが低下する現象を指します。

プログラミングが好きで楽しいからしている学習に対して、もっと成果を出そうと外的報酬を設定すると、かえってやる気が低下してしまうことがありますので、注意が必要です。

プログラミング自体が楽しくなるように工夫する

もし、プログラミング自体にやりがいや楽しさを見出すことができれば最強です。

わざわざ外的報酬を設定したり、学習計画を立てなくても夢中になって学習を進められます。

ですが、実際にはそうはならないからやる気が出なくて苦労しているという人がほとんどでしょう。

その場合でも、プログラミングやその学習すべてがつまらない、楽しくないというわけではなく、楽しい分野や作業もあるけれども、つまらない分野や作業もあるという状態なのではないでしょうか?

もしそうなら、その楽しい分野や作業を意識することによって、プログラミングに対するイメージを良い方へアップデートすることで、やる気やモチベーションを上げていくことができます。

また、タスクを分割することでプログラミング学習を進めやすくしたり、得意な分野や好きな分野を優先的に進めることでうまく内発的な動機づけができれば、徐々にプログラミング自体が楽しくなっていくこともあります。

また、実際に役に立つツールなどを自分を作ってみるなど工夫することによって、プログラミングの価値を実感でき、学習の意欲を掻き立てることも可能になります。

SNSやゲーム、テレビやYoutube視聴などをやめる

SNSやゲーム、テレビやYoutubeなどの動画サイトの中には、ユーザーの時間を奪うために、意図的にドーパミンの分泌を活性化するように設計されているものもあります。

具体的には、ユーザーの気を引くような音や画像、動画による演出などを盛り込み、比較的簡単な操作で数多くの達成体験を得られるように作られています。

特に課金をすることによって、より大きな達成体験が手に入るように制作されているゲームにのめり込んでしまえば、時間だけではなく、お金も浪費してしまうでしょう。

一方、プログラミング学習の教材はそのようには制作されていないことがほとんどで、達成体験を得にくく、学習に飽きたり、やる気が出ないということになってしまうのです。

もし、これらをやめてみて不安感や焦燥感を感じるようなら、それはすでに依存状態になっているということを自覚する必要があります。

これらをやめるコツとしては、

  • スマホの電源を切る
  • アプリをアンインストールする
  • テレビアンテナのケーブルを抜く
  • テレビを処分する
  • ブラウザのブックマークから削除する
  • アカウントを削除する

などが挙げられます。

つまり、達成体験を得るハードルを上げることによって、依存状態を低減させるのです。

時間を短くするなど部分的にやめる場合は、プログラミング学習に戻る際に頭の切り替えが発生してしまい、スムーズに学習に戻れなくなってしまうこともありますので、テレビとYoutube視聴は完全にやめるなど、頭の切り替えが少なくなるように工夫するとよいでしょう。

それらを完全にやめることが難しい場合は、プログラミング学習が一段落するタイミング、例えばプログラミングスクールのカリキュラム完了時や自社開発企業への転職が決まった時にまた利用してよいことにして、逆に報酬として利用する手があります。

タスクを分割する

プログラミング学習のやる気を上げるために、タスクを分割することはかなり有効です。

タスクを分割することによって、

  • やることが明確になる
  • 1つのタスクでやることが少なくなる
  • タスクを完了させる難易度が下がる
  • タスク1つあたりの作業時間が短くなる
  • タスクの作業に集中しやすくなる
  • 隙間時間を有効活用しやすくなる
  • 達成体験を得られる回数が増える

などの効果が得られます。

タスクの総量やタスク管理の手間は増えますが、やる気を維持しやすくなるので挫折の可能性は低くなり、通勤時間や仕事の休憩時間なども有効活用できるので学習可能時間が長くなります。

また、やる気がない時は得意分野や好きな分野、やる気があるときは苦手な分野や難易度の高い分野の学習を進めることで、モチベーションに応じた学習を進めやすくなる効果もあります。

このように、自己決定感が高い場合は、そうでない場合よりも成績が良く、課題に対してポジティブな印象を抱きやすく、失敗しても将来の改善のために積極的に価値付けられる傾向があることが、研究結果でも示されています。

モチベーションを維持しつつ小さなタスクを繰り返していけば、プログラミング学習自体を習慣化していくことも容易になるでしょう。

危機感を意図的につくり出す

脳には好ましくない事態を避けようとする機能もあります。

毎日職場や学校に通うのも、そうしないと給料が得られなくて生活できなくなる、出世できずにキャリアや人生設計が狂う、単位を取得できなくて大学を卒業できない、まともな就職先がなくなるなどという危機感によるものがほとんどでしょう。

この機能を利用して、意図的にコントロール可能な危機感を作り出し、プログラミング学習のやる気やモチベーションの向上につなげるという手もあります。

危機感を生む出すコツは、プログラミング学習を進めないと好ましくない状態に陥るという状態を、人為的に作り出したり想像するということです。

具体的な方法としては、

  • 周りに宣言する
  • 期限を設定する
  • お金を支払う
  • 退路を断つ
  • 将来の好ましくない事態を強くイメージする

などがあります。

周りに宣言する

周りの知人や友人やSNS上で、自分がエンジニアになることを宣言することで、それが未達になることを避けようとする心理を利用して、プログラミング学習のやる気を向上させることができます。

日々の進めるべき学習課題や作業内容をSNSなどで公開し、一日の終わりに達成状況を報告すれば、怠けることなく学習を進め、学習を習慣化できる効果も期待できます。

それらの報告結果に対して、知人や友人、SNSのフォロワーなどから好意的なフィードバックを得ることができれば、それもプログラミング学習の報酬となり、やる気を更に上げやすくなるでしょう。

ですが、報告は自己申告なので、やろうとすれば虚偽の報告もできてしまうのと、周りに宣言しても目標が未達になることに特に罪悪感を抱くことがなければ、危機感なく学習を怠けてしまうこともあり得ます。

また、本当はプログラマーやエンジニアに向いていなかった、他にもっとやりたいことができたなどと言う場合に、方針転換がしづらくなるデメリットもあります。

期限を設定する

プログラミング学習の期限を設定することで、危機感を更に上げ、モチベーションを高くすることもできます。

期限があることで、だらだらと学習を進めて成果がなかなか得られずに挫折してしまうリスクを小さくし、期限から逆算して学習計画を立てることで、1日の学習内容や課題が明確になり、学習に取り組みやすくなるというメリットがあります。

周りに宣言する際に期限も合わせて宣言することで、より危機感を大きくすることができます。

ですが、期限が短すぎると、危機感とともに心理的プレッシャーも大きくなる、目標達成が困難になるなどのデメリットも出てきます。

また、期限が長すぎると、危機感やプレッシャーが小さく学習をサボりやすくなる、周りに宣言しても目標達成まで周りが覚えておらず、フィードバックが得にくくなるということも考えられます。

お金を支払う

危機感を生み出すもう一つの方法は、プログラミング学習に対して少なくない金額を支払うという方法です。

高い金額を支払うとその代金が無駄になることを避けようとするので、強制的にプログラミング学習のやる気を上げることができます。

高い金額のサービスは効果が出ないと選ばれませんので、大抵はそれなりに内容が検討されており、フォロー体制もしっかりしていて効果が期待できることが多いです。

例えば、ワーキングスペースを利用することで静かで落ち着いた環境で学習をすすめることができますし、プログラミングスクールであれば、効率よく学習を進められるようにカリキュラムが組まれている、現役エンジニアに講師や学習サポートをしてもらえる、自社開発企業などスキルアップに有利な転職先を紹介してもらえるなど、多くのメリットがあります。

ただ、それなりのお金を支払っても懐が傷まずに負担を感じないほどの財力がある場合や、支払う金額が小さい場合は、それが生み出す危機感が相対的に小さくなり、プログラミング学習のやる気に与える影響がほとんどないこともあります。

また、高い金額を払ったからといって必ず結果が出る訳ではありませんので、最終的に挫折してしまって費用が無駄になるというリスクもないとはいえません。

退路を断つ

危機感を生み出す最も強力な方法は、退路を断つという方法です。

退路を断って背水の陣で臨むことで、他の事を選択する余地がほとんどなくなり、プログラミング学習に専念せざるを得なくなります。

例えば、

  • エンジニア転職のために今の仕事を辞める
  • 上京してプログラミングスクールに通う

などが挙げられます。

在職中でもエンジニア転職のための活動はできますが、今のスキルが低いものの短期間で成果を出したい、プログラミング学習のための時間を確保したいなどの理由で仕事を辞める人もいると思います。

また、オンラインのプログラミングスクールでは怠けてしまう、近場に通えるプログラミングスクールがないなどの理由で、上京してプログラミングスクールに通うということもあるでしょう。

退路を断ったからといって、絶対に他の選択肢を取ることができないということはありませんが、選択肢の幅が狭くなる、他の選択肢を取ると今よりも不利になるという理由で危機感が大きくなり、今の選択肢を取り続けざるを得なくなることがほとんどでしょう。

この方法をうまく活用できれば、短期的に爆発的な成果を出すことも不可能ではありません。

ですが、取った選択肢が誤っていた場合は、取り返しのつかなくなるリスクの大きい方法ともいえます。

例を挙げると、現職が公務員の人や既に30歳を過ぎている人が退職してしまうと、たとえエンジニアに向いていないと判明しても、復職が困難か不可能になることがあります。

上京した後にプログラミングスクールに通い、途中で挫折してエンジニア転職できなかった場合、帰郷あるいは上京したまま何らかの職にありつければよいですが、大したスキルや職歴がない場合は、雇用条件の良くない会社でしか採用してもらえないということもないとはいえません。

ですので、退路を断つという方法で危機感を生み出そうとする場合は、Bプランを用意するなどのリスクヘッジも重要になりますが、そうすると危機感を大きくして強制的にプログラミング学習のやる気を上げる効果も半減してしまいます。

将来の好ましくない事態を強くイメージする

即効性はないものの長期的に危機感を醸成できる方法として、将来の好ましくない事態を繰り返し強くイメージするというものがあります。プログラミング学習をしなかった場合に、将来自分にとって不都合なことが起こることを鮮明に想像するのです。

例えば、現職のままだと将来、

  • 給料が上がらず結婚もできない
  • スキルが身につかずに市場価値が下がって、給料が下がってしまう
  • 人間関係にストレスを抱えたまま、仕事を続けていくことになる
  • 肉体労働なので、いつまで身体が持つかわからない
  • 退屈で刺激のない毎日を過ごすことになる
  • 斜陽産業なので市場規模が縮小して、いずれ職がなくなってしまう

ことや、プログラミング学習をしてエンジニアになればそうならずに済むということを何度も強くイメージすることで、それを避けようとする心理を利用して、プログラミング学習のやる気やモチベーションアップにつなげられます。

すでにそのような好ましくない事態になっていて、それが将来的に改善される見込みがない場合は、すでに危機感を抱いていて、何らかの行動をしているか、行動しようとしているはずです。

エンジニアになることでこれらの将来の不安を完全に払拭できるとは限りませんが、今後AIやロボット技術の発展が見込まれ、ほぼすべての産業が影響を受けることを考えれば、それらを利用する側に立つことが自分の生存可能性と市場価値を高めるといっても過言ではないでしょう。

他の危機感を生み出す方法では、効果が小さくプログラミング学習のやる気が起きにくかったり、強いプレッシャーやストレスを感じてしまうこともあります。

ですが、この方法は短期的なストレスやプレッシャーが少なく、長期的な危機感を作り出すことができ、プログラミング学習のやる気やモチベーションを長く持続させる効果が期待できます。

このように、危機感を作り出すには様々な方法があり、それぞれ効果や難易度、持続期間などが異なりますが、自分に合った方法を組み合わせることで、プログラミング学習のやる気が出ない状態を解消しやすくなります。

自己効力感を生み出す

カナダ人心理学者であるアルバート・バンデューラによると、人が行動を成し遂げるには、ある行動がある結果をもたらすという推測(「結果予期」)と、ある結果を生み出すために必要かつ適切な行動を遂行できるという確信(「効力予期」)が必要です。

また、自分が持っている効力予期の程度を認知することを、「自己効力感」と呼びます。

自己効力感を生み出す方法には、

  • 達成体験(自分が達成したり、成功した経験を得る)
  • 代理経験(他人の達成体験を観察する)
  • 説得(言語や図などで、具体的かつ論理的な説明を受ける)
  • 承認(他人から能力や見込みがあることを認められる)
  • 想像(自分や他人の達成体験を想像する)
  • 生理的情緒的高揚(酒で気分が高揚したり、説得や承認、想像により感動するなど)

などがあります。

最も強力な方法が達成体験を得ることですが、プログラミング学習をして目標を達成しようとしている段階では、まだその達成体験を得られていないので、その場合は受験勉強によって難関大学に合格した体験など類似の達成体験により、自己効力感を生み出すことができます。

また、実際に目標を達成した友人やメンターなど他人から直接話を聞いたり、ブログやSNS、動画などで他人の達成体験を見知ったり、実際に目標を達成できている人を観察することで、代理経験が得られて自己効力感を作り出すことができます。もし、その人に質問をすることができれば、より具体的な手順や方法、心構えなどを知ることができ、自分でもやり遂げられるという確信が大きくなります。

より身近で能力や境遇が似ている人や、最初は能力がそれほど高くなかった人の代理体験を参考にする方が、もともと能力が高く優秀で環境に恵まれている人の話を聞くよりも、自己効力感を作り出す効果が大きくなるでしょう。

他人から説明を受けることで、自己効力感を生み出すこともできます。その場合、メンターやプログラミング講師などに、より具体的で論理的な説明を受けたり、実際に自分の目標を達成した人から説得されることで、その効果が上がります。

目標を達成するために必要な行動をやり遂げる能力や見込みがあることを他人から認められることによっても、自己効力感を生み出せます。その場合、実際に達成した人や信頼できる人から承認される方が、より効果が大きくなるでしょう。

自分や他人の達成体験を想像することでも、自己効力感を作り出すことができます。その場合、より具体的な手順や方法などをイメージすることで、その効果が大きくなります。

自己効力感を生み出すために酒などで気分を高揚させることはあまりおすすめできませんが、セミナーでの説明や、実際に目標を達成した人による説得や承認、達成体験の想像などで感動することによっても、自己効力感を作り出せます。

自己効力感を生み出すポイントは、ある結果を出すのに必要かつ適切な行動を遂行する能力の程度ではなく、その行動を遂行できるという確信の程度を大きくして、それを認知することが重要なので、必ずしも根拠が明確である必要はなく、根拠のない自信でも効果があるということです。

また、すでに自己効力感やプライドが高い場合は、「自分にできないはずがない」という心理、感情を利用し、発奮することによっても行動のやる気やモチベーションを上げられます。

このように、目標達成に必要な行動を自分でもやり遂げられるという確信を得ることができれば、プログラミング学習のやる気やモチベーションを向上させることができます。

プログラミング学習の目標や目的を明確化する

理想の未来を思い描き、プログラミング学習をする目標や目的を明確にすることによって、学習を成し遂げた結果が自分にとって望ましいものであるという確信を得ることができ、学習のやる気を向上させることができます。

プログラミング学習の目標や目的が曖昧で明確になっていなかったり、迷いが生じていたりすると、やる気やモチベーションを維持しにくくなるばかりか、学習計画が本来の目標や目的とズレてしまい、目標達成が遅くなったり、目的を実現する前に途中で挫折しやすくなります。

つまり、プログラミング学習のやる気を上げるには、

①自分の望ましいことが何なのかを知る(フリーランスエンジニアになって高単価や自由な働き方を実現するなど)
②それを実現するにはどのような行動が必要なのかを知る(プログラミング学習や実務経験を積むことなど)
③その行動を自分が遂行できるという確信を得る(達成体験や代理経験などにより自己効力感を生み出す)

というプロセスが必要になります。

明確化した学習の目標や目的を紙に書いたり印刷し、普段目につく場所に貼っておくことで、プログラミング学習の目標や目的を意識する頻度が増えます。

そして、プログラミングをマスターした未来をなるべく詳細にイメージしてみましょう。

具体的には、オシャレでモダンな自社開発企業で働くことや、フリーランスエンジニアとして週2、3日やリモートワークで悠々自適に働くことを事細かに想像してみることによって、長期的なプログラミング学習のやる気やモチベーションの向上、維持につなげることができます。

プログラミング学習の方法を変えてみる

プログラミング学習のやる気が出ない時は、今の学習方法が自分に合っていない、難易度が高いために学習効率が低く、学習計画の遂行が難しい、学習の成果が出ない、成長の実感が少ないことなどが原因となることがあります。

また、独学の場合は、学習対象について自分で調べる必要があり、エラーの対処方法などわからないことも自分で確認して解消しなければならないので、挫折しやすい傾向があるといえます。

何が得意で何が苦手かをしっかり把握して、苦手なことでも後回しにせずに自力で学習を進めていく必要があります。

関連記事:未経験者の独学には限界がある理由【最短でエンジニアに転職する方法】

プログラミングの学習を進める方法としては、

  • 参考書や技術書などの書籍
  • プログラミング学習サイト
  • プログラミングスクール

などがあり、それぞれ学習に必要な費用や学習効率、サポートの有無などが異なります。

参考書や技術書などの書籍

書籍での学習はスタンダードな学習方法ですが、独学が基本となり、文字や図によるインプットが中心で、意識してコードを書くなどアウトプットにも意識して取り組まないと、分かったつもりになって結局は技術が身についていなかったということにもなりかねません。

学習コストはそれほど高くはなりませんが、自分の学習目的や難易度などに合わせて、参考書や技術書を選ぶ必要があります。

プログラミング学習サイト

プログラミング学習サイトとしては、

  • Progate(スライド形式、コーディング課題、有料プランは月額税別980円)
  • ドットインストール(動画形式、プレミアムサービスは月額税込1,080円)
  • paizaラーニング(動画形式やゲーム形式、練習問題、有料プランは月額税込600円~)
  • Udemy (動画形式、購入価格が動画毎に異なる、30日間返金保証)

などがあり、動画での学習を進めるケースが多いですが、中にはスライド形式の説明やコーディング課題、ゲーム形式の学習コースが用意されているものもあります。

動画は3分など短時間ごとに区切られていて、学習の記録をつけて履歴を確認できるなど、プログラミング学習の達成体験が得やすいように工夫されているものもあります。

基礎的な学習内容は無料で公開されており、より実践的な学習内容が有料となっていたり、文字起こしの閲覧・動画の再生速度の変更・現役エンジニアへの質問(ドットインストール)、環境構築からポートフォリオ作成の支援(paiza)などの便利な機能やサポートが有料サービスとして提供されている場合があります。

価格はそれほど高額ではないことがほとんどですので、どのようなプログラミング学習サイトにどのような機能やサービスがあるのかを確認して比較し、自分に合ったサービスを選んでみるのが良いでしょう。

プログラミングスクール

プログラミングスクールでは、基礎的な学習内容に加え、実務を意識した、より実践的な課題に取り組むことができ、現役エンジニアによるコードレビューを受けられたり、ポートフォリオ作成をサポートしてくれるスクールもあります。

また、通学形式のプログラミングスクールであれば、他の受講生と切磋琢磨できる、わからないことを現役エンジニア講師にすぐに確認できる、メンターにプログラミング学習をサポートしてもらうことができるなどのメリットがあります。

教室が用意されていたり、現役エンジニアやメンターのサポートが充実しているなどのため、価格は高額であることが多いですが、中には無料のプログラミングスクールも存在しています。

自分に合った学習方法を選ぶことによって、プログラミング学習のやる気やモチベーションを向上、維持しやすくなりますので、どのような学習方法が自分に合っているのかを一度確認してみるのがよいでしょう。

関連記事:プログラミングスクールの選び方のコツとは?【目的別に選んでみる】

目標や目的を共有できる仲間やライバル、メンターを見つける

目標や目的を達成するには、共に切磋琢磨できる仲間やライバル、メンターを見つけることが重要です。

自分一人で目標や目的を達成することは不可能ではありませんが、プログラミング学習には比較的難解な専門技術の習得、エラー解決、学習意欲の維持など様々な障害がありますので、自分一人ですべてを解決しようとすると時間が掛かったり、不安を感じやすくなってしまったり、結局問題を解決できなくて挫折しやすくなります。

ですので、プログラミング学習の苦難や喜び、目標や目的を共有し、互いに質問したり情報を交換して学習に励むことができる仲間、競争心を掻き立て学習に駆り立ててくれるライバル、わからないことをすぐに確認できるような現役エンジニア講師、学習意欲を湧き立たせてくれるようなメンターを見つけることは、プログラミング学習のやる気やモチベーションを維持、向上させ、目標や目的を実現する上で、かなり重要となります。

このような学習仲間やライバルは、SNSや勉強会で見つけることができ、勉強会はSNSで開催されているものを探したり、connpassなどのIT勉強会支援プラットフォームを活用することでも探すことができます。

メンターはSNSや勉強会の他に、各種オンラインサロンやMENTAなどのサービスで見つけることもできます。

MENTAなどを利用すると有料になることもありますが、お金を支払っている分、それなりの知識と経験を兼ね備えた人物にメンターになってもらえ、エラー解消などのサポートをしてもらえるでしょう。

また、プログラミングスクールでは現役エンジニア講師が用意されていたり、プログラミング学習サイトの有料サービスとして現役エンジニアにわからないことを質問できる機能が用意されている場合もあります。

オンラインのプログラミングスクールでは、他の受講生と直接つながることは難しいですが、メンターや現役エンジニア講師が用意されていることが多く、オフラインのプログラミングスクールであれば、メンターや現役エンジニア講師に加え、他の受講生と直接つながることで学習仲間やライバルを見つけることもできます。

学習環境を変えてみる

自宅でプログラミング学習をしている場合、誘惑が多くてどうしてもやる気が起きなかったり、エアコンがないために夏は暑く冬は寒いなどの理由で学習に集中できないこともあるかと思います。

その場合は、自宅以外の学習環境を変えてみるのも良いでしょう。環境を変えることによって、新しい刺激を得られ、飽きが起こりにくくなり、プログラミング学習のやる気も上がる効果が期待できます。

自宅以外の学習環境としては、

  • カフェ
  • ファミレス
  • ファーストフード店
  • コンビニのイートインコーナー
  • 図書館の自習室
  • コワーキングスペース
  • プログラミングスクールの教室

などが挙げられます。

カフェやファミレス、ファーストフード店、コンビニのイートインコーナー

カフェやファミレス、ファーストフード店、コンビニのイートインコーナーなどであれば、場所代は掛かりませんので、安価かつ気軽に環境を変えることができます。

場所も自宅や職場、学校の近くに数多く存在していますので、移動時間や場所を探す手間が少なくて済みます。

営業時間内であれば、仕事や学校の始業前や終業後、夜間や休日など、様々な時間帯で利用可能であることがほとんどでしょう。

場合によっては、混雑したり周囲の雑音が気になったりすることもありますが、空いている時間帯を狙う、耳栓やイヤホンで外部の音をシャットアウトするなど工夫すれば、それなりに快適に利用できます。

図書館の自習室

また、図書館の自習室を利用するという方法もあります。

図書館の自習室であれば、料金は掛からず、私語が制限されていたり、迷惑行為が禁止されているので、騒音は少なく集中しやすい環境といえます。

ですが、それ故にPCのキーボードの打鍵音やクリック音が騒音になってしまうことや、そもそもPCの使用自体が制限されていることがありますので、書籍のみで学習を進めるなど、学習対象や学習方法が制限されてしまうことがあります。

また、学生や受験生の利用が多い場合は席の空きがないことがあるので、学習のために出掛けたものの空きがなく、結局学習できずに自宅に戻ることになって時間を無駄にするということもあり得ますので、注意が必要です。

コワーキングスペース

他には、コワーキングスペースでプログラミングの学習を行うという手もあります。

コワーキングスペースの場合は、月額料金などが発生しますが、仕事だけでなく学習のためにも利用できます。

仕事や学習のために利用している人がほとんどで、打ち合わせスペースが離れた場所に用意されていることが多いので、騒音はあまり気にならず、電源やWifiが用意されているので、PCも問題なく利用できます。また、フリーランスエンジニアになった時に、職場として使うことも可能です。

コワーキングスペースやそれらを検索できるサイトとしては、

などがあります。

六本木ヒルズライブラリーは、六本木ヒルズの49階に位置する会員制ライブラリーで、見晴らしの良いカフェや、7時から24時まで仕事や勉強に利用できる202席のワークスペースなどが用意されており、環境を変えてプログラミング学習をしたい人にはオススメの学習環境です。

入会は満20際以上の個人限定で、入会審査もありますが、初回事務手数料5,000円(税別)、月会費9,000円(税別)とリーズナブルな価格で利用できますので、非日常的な空間で学習を進めたい人は利用してみると良いでしょう。

BIZcomfortは、10都府県に拠点を構えるコワーキングスペースで、

  • 全日プラン(24時間365日:6,000円~/月)
  • 土日祝プラン(土日祝のみ:2,000円~/月)
  • 全拠点プラン(18,000円/月)
  • 関西プラン(10,000円/月)
  • ドロップイン(一時利用:300円~/1時間、1,000~2,000円/日)

など予算や利用時間に合わせられるプランを用意しており、仕事や起業、もちろん勉強にも利用できます。

Hub Spaces(ハブスペ)は、数多くのシェアオフィス、コワーキングスペースなどを検索できるポータルサイトで、

  • リモートワーカー向け
  • エンジニア向け
  • 起業家向け
  • デザイナー向け
  • 女性・主婦向け
  • 学生向け

など利用用途や月額上限予算などから、自分に合ったシェアオフィス、コワーキングスペースを探し出すことができます。

多少費用が掛かっても、プログラミング学習に集中できる環境を探している場合は、コワーキングスペースを利用してみるのもよいでしょう。

プログラミングスクールの教室

プログラミング学習を効率的に進めるために、プログラミングスクールの教室に通うという方法もあります。

プログラミングスクールの教室であれば、プログラミング学習を進めるのが目的ですので、効率的に学習を進める環境やカリキュラムが整備されています。

また、他の受講生と切磋琢磨して学習を進めることができ、分からないことを現役エンジニアである講師にすぐに確認したり、メンターにプログラミング学習をサポートしてもらうこともできます。

短期間で結果を出したい人や、万全の体制でプログラミング学習を進めたい場合は、プログラミングスクールを利用してみるのも一つの手です。

移動時間や費用、新しい環境への適応など検討すべき問題もありますが、自宅でどうしてもプログラミング学習のやる気が出ないのであれば、学習環境を変えてみるのが良いでしょう。

関連記事:プログラミングスクールの選び方のコツとは?【目的別に選んでみる】

プログラミングの学習計画を立て、学習記録をつける

プログラミング学習の実現可能な計画を立て、それを実行していくことで、目標を達成するごとに達成体験が増え、学習のやる気やモチベーションを上げることができます。

学習計画は、まずすべてのプログラミング学習量の見積もりを行い、目標期限から逆算することで1日の学習対象と学習量を決定し、1日の学習量に無理がある場合は、全体の学習量を減らすか期限を延ばして調整します。

このように学習計画を立てることで、1日にやるべきことが明確になるので、その日の学習計画をこなすことで、達成体験を得やすくなり、目標達成に着実に近づけます。

学習計画を全く立てないと、効率的に学習を進められなかったり、学習対象をその都度決める必要があるので学習の進捗が遅くなり、期限までに目標を達成する可能性が低くなります。

学習計画を立てるコツは、目標期限に余裕を持たせて1日あたりの学習量が少なくなるようにするということです。

というのも、学習量が多くて目標の達成が困難になると、目標未達の頻度が多くなって、達成体験を得にくくなり、やる気が減退してしまうからです。

学習量が少なくて物足りない場合や調子が良い場合は、多めに学習を行うことで、目標期限を早めることができます。

1日あたりの学習量が少なくすることで達成体験を得やすくなり、目標期限を早めることで心理的にプラスに働いて、プログラミング学習のやる気やモチベーションを維持しやすくなります。

ですので、余裕を持った学習計画を立てることが肝心です。

また、実際の学習時間や学習内容なども記録することによって、プログラミング学習の進捗を確認し、学習計画を軌道修正したり、改善していくことが容易になります。

もし学習計画がうまくいけば、それが報酬となりプログラミング学習のやる気やモチベーションが上がりますし、うまく行かなければ学習記録が改善点を探り出す手掛かりとなります。

学習以外に掛けた時間や内容も何らかの形で記録に残しておけば、プログラミング学習に集中できていない時に何に時間が取られているかを分析することができます。

学習記録を継続させるコツは、あまり細かく記載し過ぎないようにするということです。

最初のうちは、手間にならない程度の必要最低限の情報を記録しておき、ある程度慣れてくれば、記載情報を増やして学習計画の改善に役立てます。

学習記録を習慣化できれば、プログラミング学習を意識する時間や頻度が増えますので、プログラミング学習自体も習慣化させやすくなる効果も期待できます。

過度な学習を控え、学習計画がうまくいかなくてもあまり自分を責めない

短期的に成果を出そうとすると、無理な学習計画を立てたり、長時間学習しようと考えてしまいがちです。

ただ、そのような計画を立てると計画が未達になることが多くなり、失敗体験が多くなって次第にやる気やモチベーションが下がってしまいます。

一時的には多くの時間をプログラミング学習に費やすことができても、途中で燃え尽きてしまい、意欲が低下して学習の継続が困難になることが多くなります。

エンジニアに転職するなどの目標を達成するには、プログラミング学習の継続が欠かせません。

毎日長時間プログラミングの学習をしても問題なければよいのですが、仕事で忙しかったり、学習の経験が乏しい場合は、まずは過度な学習を控えて成功体験や達成体験を多くし、やる気やモチベーションの維持を優先することが大切です。

また、学習を計画通りに進められなくても、あまり自分を責めない方がよいでしょう。

学習計画を遂行できない自分が悪いのではなく、学習計画自体に無理があることも十分考えられます。

その場合は、計画通りに学習を進められない自分を責めてもあまり効果はありませんので、計画を見直して、自分が実行可能な学習計画を再度策定しましょう。

十分な休憩や休息、睡眠を取り、運動して気分転換する

仕事による疲れやストレスが溜まっていたり、睡眠不足が続いていると、学習効率が著しく低下したり、学習に対するやる気が起こりにくくなる恐れがあります。

ですので、十分な休息や睡眠を取ることが、学習効率を高めて成果を出しやすくし、プログラミング学習のやる気やモチベーションを維持するために必要です。

なるべく早く成果を出すために短期的に集中して取り組むことも時には必要ですが、適度な休憩や休息、睡眠を取ることも忘れないようにしましょう。

また、運動などで気分転換してリフレッシュすることも、学習のやる気を回復させるためには有効です。

プログラミング学習では、椅子に座って頭を使うことが多いので、身体を動かすなどあまり頭を使わない方法で、気分転換するのがよいでしょう。

運動することによって、寝つきが良くなり、睡眠の質が向上する効果も期待できます。

プログラミング学習を継続して習慣化させよう

ここまで、プログラミング学習のやる気が出ない時の対処法について、いくつか紹介しました。

それらの方法の中から、自分に合ったものを組み合わせることによって、今までよりもプログラミング学習のやる気やモチベーションを向上させ、維持することができるのではないでしょうか?

もし、プログラミング学習のやる気やモチベーションを上げることができたのであれば、今度はそれを長期的に継続させることで、習慣化すると良いでしょう。

習慣化するとは、ライフワークとして生活の一部に組み込むということです。

そうすることによって、日々のやる気やモチベーションに左右されずに、プログラミング学習を行うことが容易になります。

一般的には、3週間~3ヶ月ほど行動を継続することによって、習慣化することが可能になるといわれています。

より習慣化を容易にするために、

  • 朝起きたらとりあえず30分学習する
  • 遊びに行く前に決められた課題を終わらせる
  • 学習が終わってからSNSやゲームをする
  • 夜寝る前にその日学習したことの復習をする
  • 最低でも1日10ページ、5動画は学習を進める

など、学習計画と学習ルールを決めておき、学習記録をつけておくと良いでしょう。

今まで学習経験があまりなかったり、仕事で忙しくプログラミング学習に多くの時間を割けなかったとしても、それほど問題ではありません。

学習時間が短ければ必然的に学習期間も長くなりますが、まずは1日1時間程度で良いので継続して学習を行うことで、徐々に習慣化させていき、慣れてくれば学習時間を増やしていくことで、無理なくプログラミング学習の習慣化が可能になります。

途中で挫折してしまっては元も子もありませんので、まずは無理のない範囲でプログラミング学習を習慣化していくとよいでしょう。

効率良くプログラミング学習を行い、短期間で成果を出すには?

何でもそうですが、成果を出すには0から1にするのが一番大変です。

プログラミング学習でいえば、エンジニア未経験の状態からプログラミングに関する知識と技術を習得し、エンジニアとして実務を行えるようになるまでの時期です。

ただ、エンジニア転職できれば、給料をもらいながら実務の中でスキルを向上させることができますので、大変な時期は何年も必要なく、最初の3ヶ月程はなんとかプログラミング学習に集中できる環境づくりが必要です。

その場合、独学では分からないことを解決できない、エラーを解消できない、実践的なコードレビューを受けられない、学習のやる気やモチベーションの維持が難しくなってしまうなど、途中で挫折してしまう可能性が高くなってしまいますので、少なくない費用は掛かりますが、オフライン(通学方式)のプログラミングスクールを活用するのが最もオススメです。

プログラミングスクールであれば、

  • 学習カリキュラムが用意されていて、自分で学習計画を立てる必要がない
  • 受講料を無駄にできないので危機感が駆り立てられ、学習せざるを得ない状況に追い込める
  • 現役エンジニアに分からないことやエラー対処方法をすぐに確認できる
  • 現役エンジニアによるコードレビューを受けられる
  • 学習仲間やライバル、メンターを見つけられる
  • ネット環境や電源などが完備された、学習に集中できる環境が用意されている
  • 自社開発企業などへの転職サポートを受けられる

などのメリットがあります。

近くに通学方式のプログラミングスクールがない場合はオンラインのプログラミングスクールを探してみたり、費用を用意できない場合は無料のプログラミングスクールについて調べてみるのがよいでしょう。

関連記事:プログラミングスクールの選び方のコツとは?【目的別に選んでみる】

最後に

どんなにやる気が起こる環境を作っても、プログラミング学習をやり遂げられるかどうかは本人次第です。

また、人それぞれやる気が出ない原因は異なりますので、その原因を考察したり、自分の感情を観察して対策を立てることが重要です。

学習によって過度なストレスが掛かっている場合は、一旦学習をやめて、その目的を再確認したり、学習計画を練り直すことも時には必要となるでしょう。

プログラミング学習の目標や目的、将来のビジョンがはっきりしていれば、やる気やモチベーションを維持、向上させやすくなります。

そして、最後は自分の信念に従い学習を進めることで、自分の理想の未来を実現する可能性を上げていくことができるでしょう。

関連記事:勉強のやる気が出ないエンジニアの特徴【原因を特定して対策を立てる】

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