ITエンジニアの将来性はどうなのか気になったことはありませんか?

「将来ITエンジニアになることを考えているけど、その将来性ってどうなの?」
「現在ITエンジニアとして働いているが、このまま働き続けるべきか迷っている」
「将来もITエンジニアとしてやっていくためには、どうすればよいのか?」

と疑問に思ったり、不安に感じることもあるかと思います。

この記事では、ITエンジニアの将来性を左右すると考えられる6つの要因を紹介し、
これからこの業界に参入する人やすでにこの業界で働いているITエンジニアが
どうすれば生き残っていけるのかについて考察していきます。

ITエンジニアの将来性を左右する6つの要因と取るべき戦略とは?

まず、ITエンジニアの将来性については、
いかなる情報を以ってしても断言することはできませんが、
現状とそのトレンドを把握することによって、
ある程度の予想を立てることができます。

その上で、ITエンジニアの将来性に影響を与えるであろう要因としては、

  • IT市場の拡大
  • 社内SE採用の活発化
  • ITエンジニアの供給不足
  • 新しい技術やサービスの登場
  • 外国人技術者の増加
  • プログラミング必修化

などが考えられます。

以下で、一つずつ解説していきます。

1.IT市場の拡大

それぞれの商品やサービスを販売する企業にとって、
その競争力を向上させるためのIT投資を行う重要性はますます増加してきています。

これまでもコスト削減を目的とした業務効率化のための守りのIT投資が行われてきましたが、
これからは新しい技術を活用して自社の商品やサービスの付加価値を上げることによって、
顧客満足度を向上させ、業績を上げるための攻めのIT投資を行うことが不可欠になってきました。

また、これまでのシステムが複雑化、老朽化、ブラックボックス化してきているため、
これらの既存システムを刷新して技術的負債を解消することも重要な課題です。

これらの「攻めのIT投資」と「守りのIT投資」が今後も継続的に行われていくことが予想されるため、
IT市場はこれからも拡大を続け、そのようなシステムやサービスの開発を行うITエンジニアの需要は
今後も継続して増加する
と考えられます。

2.社内SE採用の活発化

日本は諸外国と比べると、システム開発を外部のベンダー企業に委託する傾向が強かったため、
ITエンジニアがユーザー企業よりもベンダー企業の方に多く所属するのが現状でした。

ただ、それだとユーザー企業側はシステム開発のノウハウの蓄積や共有が困難で、
コストが掛かり、機動的な開発が行えないなどの問題がありました。

そのような問題を解消し、スピード感を持ってシステムやサービスの開発を行うことで、
顧客満足度や競争力の向上を実現するため、ユーザー企業自体がITエンジニアの採用を
積極的に行うようになってきました

企業側のIT人材のニーズは今後も増えていくと考えられますので、
ITエンジニアの雇用の機会や活躍の場面は増加することが予想されます。

3.ITエンジニアの供給不足

企業側がIT投資を拡大させ、ITエンジニアの需要が増大していく中、
少子化によって特に若年層の労働人口が減少しており、
高齢エンジニアもどんどん退職していっているため、
ITエンジニアの供給は非常に不足している状況となっています。

経済産業省がみずほ情報総研株式会社に委託して行った調査
(IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果)によりますと、
IT人材が2015年時点ですでに約17万人不足し、
2030年には約59万人不足するという試算も出されています。

このように、ITエンジニアの供給不足は現状も発生し、
今後はますます深刻になる
ことが予想されています。

4.新しい技術やサービスの登場

  • SaaS(Software as a Service)
  • PaaS(Platform as a Service)
  • IaaS(Infrastructure as a Service)
  • DaaS(Desktop as a Service)

などのクラウドサービスが登場したことで、
それまで各企業で構築していたインフラやソフトウェアが
置き換えられるようになってきました。

そのため、それまでそのようなインフラを構築していたインフラエンジニアや
ソフトウェアを開発してきたソフトウェアエンジニアの活躍の場が少しずつ減ってきています。

今後は、上記のサービスを含めた資源がXaas(X as a Service)として提供され、
それらを組み合わせてシステムやサービスの開発を行うことが増えてくると考えられます。

また、機械学習に関する技術が進展すると、
将来的にはプログラミング自体も自動化される可能性もあります。

このように、IT技術の需要は増加していっても、新しい技術やサービスの登場によって、
ITエンジニアの需要が減少することも考えられます。

ただ、それらの技術やサービスを使いこなすITエンジニアも必要とされますので、
これらの技術やサービスの動向を随時監視し、必要があればそれらのスキルを身につけることによって、
ITエンジニアとしての市場価値を向上させていくことができます

5.外国人技術者の増加

IT業界は今後も成長し、ITエンジニアの需要も増加することが見込まれ、
IT技術やサービスは汎用的なものが多いため、各国が積極的にIT人材を育成しています。

そのような人材がより高い給料を求めて、来日するようになってきました。

日本政府としても、ITエンジニアが不足してIT投資が停滞し、
国際競争力が低下することを非常に懸念しているため、
海外のITエンジニアであっても積極的に受け入れる施策を行っています。

このように外国人エンジニアが増加することによって、
日本人エンジニアも競争にさらされ、ITエンジニア自体の需要が増加していても、
より高度なスキルが要求されたり、賃金が低下する
ことも考えられます。

このような場合でも、同じ日本人である顧客との調整や提案を行う
プロジェクトマネージャー、ITコンサルタント、ITアーキテクトなどの
上流工程に携わることで、優位性を維持する方法があります。

6.プログラミング必修化

プログラミングの義務教育化によって、
早い段階からプログラミングに親しんだ世代が
数多くIT業界に参入することが考えられます。

ただ、プログラミングは向き不向きが大きく分かれ、
義務教育として行われるプログラミング教育は教養レベルとも考えられるので、
それによって本当にITエンジニアの供給が大幅に増えるかどうかは未知数です。

ですが、ソニー生命保険が2017年にネットで行った調査では、
男子中高生のなりたい職業1位がITエンジニアだったということですので、
プログラミングの義務教育化によって、プログラミングに関心を持つ学生が増え、
将来的にはITエンジニアの供給が増えることも十分考えられます

特に早くからプログラミングに慣れ親しんだ
ITエンジニアのスキルレベルは総じて高くなりますので、
エンジニア間の競争が激化することも予想されますが、
新しい世代から刺激を受ける機会が多くなり、
日本のIT競争力を高めるきっかけにもなり得ますので、
ITエンジニアの将来性という意味ではむしろ良いことかもしれません。

結論

IT業界はこれからも成長が予想されるものの、
ITエンジニアの供給はますます不足し、IT技術はあらゆる産業で活用されますので、
そのようなITスキルを持ったITエンジニアの需要が急激に減少することは、
技術革新によってプログラミングが自動化されるなどの事態がない限りは、
あまりないように思われます。

今後大きめの景気後退が発生した場合は、リーマンショック時のように
新規プロジェクトがほとんど行われずにITエンジニアが余ってしまうことも
ないとはいえませんが、当時よりもはるかにITエンジニアの不足が顕著で、
ITエンジニアの供給が少ない状態はそう簡単に解決しないと考えられますので、
影響はそれほど大きくない可能性もあります。

これらの点から、ITエンジニアとしての将来は、
他の業界と比べても比較的明るい
といえるのではないでしょうか。

このような需給に関すること以外でも、ITエンジニアは週2~3日勤務や
リモートワークがしやすく、自由な働き方を追求していくことができます。

ただ、ITエンジニアの供給不足が今後も継続する可能性があるからといっても、
スキルがほとんどなく時代に取り残されるITエンジニアの市場価値は低く、
そのようなエンジニアはいつ企業側から必要とされなくなるか分かりません。

ですので、ITエンジニアとしてどのような未来にも対応できるように、

  • 常にIT技術やサービスのキャッチアップを怠らない
  • 他のITエンジニアとの差別化を図る
  • 顧客企業の利益を実現することを考えて、スキルアップしていく

など、変化に対応して市場価値を高める努力を続けていくことが必要です。

最後に

いかがだったでしょうか?

ITエンジニアの将来性は比較的良いといえることがお分かりいただけたかと思います。

そのような有利な業界でスキルアップして自由な働き方をしてみたいという方は、
未経験者であれば、まずはプログラミングスクール
基礎的なスキルを身につけることをオススメします。

もし、あなたが実務経験2年以上のITエンジニアであれば、
フリーランスエンジニアになることによって、
いまよりも多くの収入を手にすることができたり、
週2~3日勤務やリモートワークなど、
より自由な働き方を実現することができます。

以下の記事で、目的別にフリーランスエージェントを選ぶ方法について
解説しておりますので、ご興味のある方は参考にしてみてください。

記事:フリーランスエンジニア向けエージェント比較【目的別に使い分ける】

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