エンジニアのみなさんは自分の市場価値を意識して仕事をしていますか?
「日々の業務の手一杯でそれどころではない…」
「とりあえず仕事を続けていれば、自然に市場価値は上がっていくのでは?」
「将来転職したいけど、自分の市場価値はどうやって上げればいいの?」
「積極的に自分の市場価値を高めて収入を上げたい!」
という方もいるかと思います。
市場価値とは何かを理解せずに、ただなんとなくで仕事を続けていると、
将来給料や待遇が上がらなかったり、最悪仕事がなくなってしまうこともありえます。
エンジニア業界は特に人手不足だといわれていますが、エンジニアが足りないからといって、
同じような業務しか行っていなかったり、向上心が低く、技術の研鑽をしていなかったり、
最新の技術動向をチェックしてキャッチアップしていなかったりすると、
他のエンジニアや新規参入してくるエンジニアに追い抜かれて、 市場価値が下がっていってしまいます。
この記事では、市場価値とは何か、どのようなエンジニアの市場価値が高いのか、
自分の市場価値を高めるにはどうしたらよいかについて解説します。
この記事の目次
エンジニアの市場価値を高める3つの方法とは?【今すぐ行動しよう】
エンジニアにとっての市場価値とは、企業側が考える
そのエンジニアが提供できるであろう技術やスキルの価値です。
企業側が判断するというのがポイントで、
自分がいくら技術力があり価値が高いと思っていても、
企業側がほとんど必要としていないのであれば、
市場価値は低いことになります。
このように市場価値は顧客が決めますので、市場価値を高めるには
顧客のニーズに合わせてスキルセットを構築していくことが必要で、
企業側から高い金額を払ってでも使いたいと思わせるエンジニアにならなければなりません。
顧客側のニーズを把握せずに、安易に資格を取得したり、
技術力を向上させても市場価値を高めることにはつながらないのです。
エンジニアの市場価値を高める方法としては、以下の3つが挙げられます。
- エンジニアの需要が多く供給が少ない成長分野に参入する
- 企業の売上や利益に貢献できる人材になる
- 代替可能性の低い人材になる
1つずつ解説していきます。
1.エンジニアの需要が多く供給が少ない成長分野に参入する
成長している市場があれば、企業側はそこに参入して売上を上げたいと考えています。
そのため、より多くの企業がその分野に参入し、人材や設備などに多額の投資が行われます。
そのような成長分野に関する技術を保有しているエンジニアの市場価値は高まります。
例えを挙げると、AIエンジニア、データサイエンティストなどです。
市場経済において、価格は需給によって決まりますので、
供給が需要に追いついていないのであれば奪い合いが発生し、
そのようなエンジニアに支払われる報酬は吊り上がります。
需要が多い分野としてはWeb業界も挙げられますが、
Web技術はAI技術などに比べると難易度が低いので、
そのような技術を保有しているエンジニアの供給は
ものすごい少ないわけではありません。
ですので、その市場価値はAIエンジニアやデータサイエンティストほどは高くはありませんが、
それでも供給が少ないので、ある程度は市場価値が高いといえます。
逆に、市場が縮小していくような分野に関する技術を持っていても、
市場価値は高められませんので、早めに成長分野に参入する必要があります。
2.企業の売上や利益に貢献できる人材になる
企業側は売上や利益の向上を目指しており、エンジニアに対してもそれに貢献する期待をしています。
売上や利益に貢献するというと営業の仕事だと考える人もいるかと思いますが、
考え方によってはエンジニアも売上や利益に貢献することができます。
例えば、システム開発が人月によってコストが発生しているのであれば、
なるべく短期でシステムを完成させればコストは下がりますし、
なるべく早くサービスを開始することによって、企業側の機会損失を減らせます。
改修の手間をできるだけ省けるような設計にしてあれば、
メンテナンスの頻度を減らすことができ、保守費用も減らすことができます。
このように、売上や利益に貢献することができれば企業側に与える価値が大きくなりますので、
短納期、高品質のシステム開発を主導できるような高いチームマネジメント能力を持つ
プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーの市場価値は高まります。
また、短い納期で正確に成果物を仕上げられるエンジニアや、
一人で複数のスキルを持っているエンジニアがいれば多くのエンジニアを使う必要がなくなり、
企業側のコストが下げられますので、そのようなコスト減に貢献できるエンジニアの市場価値も高まります。
3.代替可能性の低い人材になる
これは、他のエンジニアや新しい技術に
取って代わられにくい人材になるということです。
あるエンジニアに企業側が求める技術や経験があり、
他のエンジニアがそれらの技術や経験を持ち合わせていない場合、
企業側はそのエンジニアに仕事を依頼するしかありませんので、
そのようなエンジニアの市場価値も高まります。
企画を提案したりプロジェクトをマネジメントするような
人間相手の業務経験が豊富な人材であれば、
新しい技術に代替される可能性は非常に低いので、
高い市場価値を維持しやすいといえます。
市場価値が高ければ、価格交渉で優位に立てますので、
そのようなエンジニアやマネージャーの報酬は当然高くなります。
他のエンジニアが持ち合わせていない技術や経験を手に入れる方法として、
ある分野でのスペシャリストになるというものがあります。
1つないし少数の分野の技術やスキルを極めることによって、
他のエンジニアでは到達できないような水準まで達することで差別化することができ、
代替可能性を低くすることによって、市場価値を高めることもできます。
ただ、特定の分野のみを極めるのは時間が掛かって効率も悪くなりますし、
将来その技術が使われなくなってしまうという恐れもあります。
極めた分野が新しい技術によって一気に置き換えられてしまう可能性もありますので、
特定の分野のみを突き詰めていくだけだと、ある時期から急激に市場価値が下がってしまい、
別の分野の技術や経験がほとんどないため、取り返しのつかない事態に陥るリスクもあります。
また、別の分野に興味が出てきたときにその分野に応用が利かないなどの理由で、
転向を断念せざるを得なくなるかもしれません。
ですので、スペシャリストを目指す場合は、
その技術領域の将来性も踏まえて分野を選択していく必要があります。
エンジニアが市場価値を高めつつ、リスクを分散させていくには、
関連する領域のスキルや経験を掛け合わせていくという方法がオススメです。
掛け合わせるスキルの例としては、バックエンドエンジニアが
フロントエンドやインフラのスキルを習得して
フルスタックエンジニアを目指すという手があります。
また、
- 技術力×マネジメント力
- 技術力×コンサルタント力
- 技術力×提案力
など、技術以外のスキルと掛け合わせていくことも有効です。
このように横断的なスキルを有しているエンジニアは代替されにくく、
数自体少ないので、市場価値を高めることができます。
複数分野のスキルや経験があるので、新しい技術がサービスが台頭してきても、
別の領域のスキルでカバーしやすいです。
このように、他のエンジニアと差別化して代替可能性を低くすることによって、
市場価値を高めていくことができるのです。
最後に
いかがだったでしょうか?
今回は、エンジニアの市場価値を高める3つの方法について紹介しました。
同じ現場で同じような業務をこなしているだけでは、
市場価値は上がらないことがお分かりいただけたのではないかと思います。
ただ、市場価値は他人が決めるものなので、本人がいくら努力しても
現場で評価されずに、給料も上がらないということもあるかと思います。
もし、あなたがSES会社に所属していて、給料を上げる方法が知りたい場合は、
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